ネットワーク【3分】シンキング – IPv6 ACL(シーケンス番号が便利!)

Cisco
カモフラ<br>(管理人)
カモフラ
(管理人)

ネットワーク(特にCisco)が大好きな皆様へCCNA/CCNP/CCIE試験で問われる【お題】をQuiz形式で出題致します。また、本ブログではCiscoさんが無償で提供する【Packet Tracer】や【GNS3】を利用しての簡単なシュミレーションと実際の業務で役立つワンポイントなども織り混ぜながら、皆さんが楽しめるコンテンツ(3分でサクッと読める内容)となります。

本日のお題 :

緊急メンテナンスのため、一時的にホスト2(2001:1::2)からホスト1(2001:1::1)へリモートアクセス用のSSH/Telnet接続を許可したい。本設定は既存のセキュリティポリシーに影響を与えないように対応する必要があり、また、メンテナンス終了後は削除します。本件の解決策を答えなさい。(解答を1つ選択)

  • A : no sequence 40
  • B : permit ipv6 host 2001:1::2 host 2001:1::1
  • C : no sequence 100
  • D : permit ipv6 host 2001:1::2 host 2001:1::1 sequence 35

R1 コンフィグ
hostname R1
ipv6 unicast-routing
!
interface Loopback1
ipv6 address 2001:1::1/128
ipv6 ospf 1 area 0
!
interface FastEthernet0/0
ipv6 address 2002::/64 eui-64
ipv6 traffic-filter IPv6-Filter in
ipv6 ospf 1 area 0
!
ipv6 router ospf 1
router-id 1.1.1.1
log-adjacency-changes
!
ipv6 access-list IPv6-Filter
permit icmp any any
permit ipv6 any host FF02::5
permit ipv6 any host FF02::6
deny tcp any any range 22 1023
permit ipv6 any host FF02::2
permit ipv6 any host FF02::A

permit tcp any any gt 1023 established
deny ipv6 any any
!
line con 0
line aux 0
line vty 0 4
password test
login
!
end

R2 コンフィグ
hostname R2
ipv6 unicast-routing
!
interface Loopback1
ipv6 address 2001:1::2/128
ipv6 ospf 1 area 0
!
interface FastEthernet0/0
ipv6 address 2002::/64 eui-64
ipv6 ospf 1 area 0
!
ipv6 router ospf 1
router-id 2.2.2.2
log-adjacency-changes
!
!
!
!
!
!
!
!
!
!
!

!
!
line con 0
line aux 0
line vty 0 4
password test
login
!
end

本日の回答 :

正解は【D】になります。

回答のポイントはACL変更に対して、「既存のセキュリティポリシーに影響を与えない=既存コンフィグの削除はしない」をどのように満たすのか?を考慮して回答する必要があります。今回のケースでは「回答 : A」で要件を満たせるように見えますが、既存のセキュリティポリシーが変わるのでNG、「回答 : B」では、ACLの順番として「sequence番号 100以降」に追加されてしまうのでNG、なので「sequence番号 30<>40の区間」に設定追加することで問題が解決できそうです。(メンテナンス終了後は、”no sequence 35“コマンドで全体のACLに影響なく、35番目だけを削除することが可能です)

既存のセキュリティポリシーに影響を与えないように xxx しなさい」はCCNP/CCIE試験ではお馴染みの決まり文句であり、回答する際には注意が必要なキーワードの1つです。Cisco ACLは大きく分けると「標準ACLと拡張ACL」の2種類ですが、識別方法にはさらに「番号と名前」があります。実際の案件ベースで考えると「名前付き拡張ACL」が採用されているケースが非常に多いと感じます。私が考える考察として「ACLの各行にシーケンス番号」が付与され、ACLの並替え・挿入・削除がとても簡単にできるのが、ウケている理由なのかな?と感じます。

IPv6 ACLも基本ルールはIPv4とほぼ変わりませんので、細かい差分や気になる箇所は、「Cisco公式のコンフィグレーションガイド」を参考に「実機 or シュミレータ環境」で確認することがとても重要です。(CCNP試験ではこの辺の応用力も試されています!)

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