(管理人)
ネットワーク(特にCisco)が大好きな皆様へCCNA/CCNP/CCIE試験で問われる【お題】をQuiz形式で出題致します。また、本ブログではCiscoさんが無償で提供する【Packet Tracer】や【GNS3】を利用しての簡単なシュミレーションと実際の業務で役立つワンポイントなども織り混ぜながら、皆さんが楽しめるコンテンツ(3分でサクッと読める内容)となります。
本日のお題 :
下記のL2SW x 3がトランク接続されています。VLAN10, 20のブロッキングポートはどこになるでしょうか? 本件について答えなさい。(解答を2つ選択)
- A : SW2(Fa0/1)
- B : SW2(Fa0/2)
- C : SW3(Fa0/1)
- D : SW3(Fa0/2)
SW2 コンフィグ
hostname SW2
!
no ip domain-lookup
spanning-tree mode rapid-pvst
spanning-tree vlan 10 priority 4096
!
interface FastEthernet0/1
switchport mode trunk
!
interface FastEthernet0/2
switchport mode trunk
!
line con 0
line vty 0 4
line vty 5 15
!
end
SW3 コンフィグ
hostname SW3
!
no ip domain-lookup
spanning-tree mode rapid-pvst
spanning-tree vlan 20 priority 4096
!
interface FastEthernet0/1
switchport mode trunk
!
interface FastEthernet0/2
switchport mode trunk
!
line con 0
line vty 0 4
line vty 5 15
!
end
本日の回答 :
正解は【B と D】になります。
回答のポイントは「ルートブリッジはどこか?」見つけることです。今回のケースではSW1のpriority値が全てのVLANに対して【0】がセットされているので、SW1=ルートブリッジとなります。次にSW2とSW3のコンフィグをチェックするとVLAN10, 20に対してpriority値がセットされており、それ以外の設定はないので、単純にpriority値の比較でルートブリッジから一番priority値が高いSWのI/Fがブロッキングポートとなりそうです。VLAN10のケースでは、SW3のデフォルトのpriorityが【32768】なので、「SW3のFa0/2がブロッキングポート」であり、VLAN20のケースでは、SW2のデフォルトのpriorityが【32768】なので、「SW2のFa0/2がブロッキングポート」となります。(※show spanning-tree active コマンドでI/F単位でのポートステータスが確認できます!)
「スパニングツリーはL2NWにおいてループを回避してくれるとても重要なプロトコル」であるため、そのメカニズムを理解するためには深い知識が必要です。ただ、おさえておきたいポイントは3つで「ルートブリッジがツリーの中心となる」、「ルートブリッジ選出の法則」、「パスコストの計算方法」が理解できれば、あとはその法則に沿って、どこをブロッキングポートにするか?をデザインすることになります。
今回のようなNWトポロジ(三角形構成)の場合、各スイッチのpriority値をセットするだけで、簡単にブロッキングポートの制御ができるので、スパニングツリーの設計はとてもシンプルとなります。ただ、美しいNWをデザインするコツは「ループフリーなNW=スパツリをやらない構成」が基本となりますので、もしスパツリが必要であれば、今回のような三角形構成までに留めるのが良いかなというのが所感です。
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