
IT業界の勤務体系の1つにSES(客先常駐)がある思います。ネットで色々調べる限り、あまり良くないコメントがたくさん書いてあるのですが、SESでエンジニア採用は避けるべきなのでしょうか?業界に関するアドバイスなどがありましたら、ぜひ教えて下さい。

(管理人)
SES(客先常駐)はIT業界で長く続く文化であり、私も過去に経験がございます。私のイメージですと、IT業界全体の60-70%は広義の意味で、なんらかのSES形態の仕事に従事され、ここで働く多くのエンジニアが世の中を支えています。今回はそんなSESでエンジニア採用された際の注意点などについてご紹介できればと思います。
「SES(客先常駐)はIT業界の闇を抱えている」ので無理はしないで!
・SESでは基本的にどこの企業に派遣されるかは運次第です
・大手やホワイト企業に派遣される場合もあるが、求められるスキルは高め
・ブラックな環境だと、スキルが伸びない、給料が安いなど不満も多い

IT業界/悲しい現実(SES)
結論から申しますと、IT業界でSES(システムエンジニアリングサービス)メインの会社は、特別な理由がない限り、3年以内に脱出(スキルをつけて転職)するのが得策です。(*SESが悪いのではなく、以下のようなサイクルで業務を進めるのが、あなたに取ってプラスになりません)
- 新卒 or 未経験で右も左もわからない状況のまま、指示された業務をただこなす
- 誰もあなたのフォローアップ(成長の手助け)をしてくれない
- 同じ業務を長年に渡り続ける(スキルが伸びない)
- 派遣先の人間関係で悩み、仕事が楽しくなくなる
- ある一定額以上に給料がアップしない(年収は低い傾向)
学歴不問・未経験でIT業界に入ってしまい、本来はやりたくないが、経験を積むための下積み修行であれば仕方ないのですが、早々にベンダー資格の取得や業務実績を積んで、あなたが本来望む仕事へステップアップすることが重要だと考えます。
IT業界の闇(ヒト売り横行)
「IT業界の闇=ヒト売り横行」についてです。ここでご紹介する内容は悪質な会社を例に、雇用/SES側の利害関係について説明致します。(注意:全ての会社が該当ではございません)
・SESの相場(未経験=30-40万、一般=40-50万、リーダ=60万〜が月単価)
・正社員で対応ができない業務をオフロードしたい(正社員を補充するまでのツナギ)
・即戦力は正直なところ期待していない(業務負荷が高い仕事のオフロードが中心)
・長く働いてもらえないので、重要な仕事は当然任せない
・月単価の高い現場に多くのヒトを送り込みたい(労働力を売るのが目的)
・社員の育成/将来は正直考えていない(本人まかせ)
・案件単価が上がらないので、社員の給与も必然的に低くなる/上がらない
・ヒトを稼働させないと赤字なので、多重請負(ブラック)でも現場に送り込む
上記のような会社に入ってしまった場合、通常はブラックなエンジニア(SES)と言われます。(このサイクルに入ってしまうと本当にツライです) たとえ、職場の人間関係が良かったとしても、あなたのキャリア、収入面などにはあまりプラスになりません。そのため、あなたにとってのBenefits(利益)が豊かにならない=人間は必然的に何かに挑戦したり、スキルアップするモチベーションが下がってしまいます。(まさに負のスパイラルです)
SESのメリット/デメリット
ここからは、そんなSESのメリット/デメリットについてご紹介させて頂きます。(残念ながら、今回はデメリットが少々多めになります)
・学歴不問、未経験者でも入社できる会社がある
・運がよければ、大手/ホワイト企業に派遣される
・派遣先から引き抜きの声がかかることがある
・どこに派遣されるかは完全に運まかせ
・業務/知識が偏る可能性がある(スキルが伸びない)
・派遣先で孤独になってしまう可能性がある
・全般的に給料は安い傾向である
・自社への帰属意識が薄くなる
やはり、早々にスキルアップして、本来あなたがやりたい業種・職種でリスタートすることが重要と考えます。また、インフラ系の場合、「IT業界の経験+ベンダー資格+本人の意気込み」をミックスすることにより、若ければ、若いほど、高い確率であなたが希望する仕事に転職できるチャンスがございます。現状に染まらず、常に上を目指すことが重要です。
本日のおすすめ書籍
まとめ
今回はIT業界の闇について解説させていただきました。また、本記事では「SESの環境で朝から晩まで頑張っているのに報われない方々を救出したい」という思いもあり、ちょっとネガティブな内容も含めて私が感じているIT業界=SESの問題点を指摘させていただきました。本記事については、賛否があるかと思いますので、業界で働く一人の意見として、ご覧になって頂けますと幸いです。
IT業界(SES)として働くのはやっぱりツライ、メリ・デメを理解しておきましょう
SESに染まるのではなく、ステップアップするための下積みと割り切ることも重要
スキルアップすれば、素晴らしい人生があると希望を持ち続けることが大切
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