ネットワーク【3分】シンキング – CCNA試験でお馴染みのVTPについて!(本番NWに導入されているの?)

Cisco
カモフラ<br>(管理人)
カモフラ
(管理人)

ネットワーク(特にCisco)が大好きな皆様へCCNA/CCNP/CCIE試験で問われる【お題】をQuiz形式で出題致します。また、本ブログではCiscoさんが無償で提供する【Packet Tracer】や【GNS3】を利用しての簡単なシュミレーションと実際の業務で役立つワンポイントなども織り混ぜながら、皆さんが楽しめるコンテンツ(3分でサクッと読める内容)となります。

本日のお題 :

社内LANのSW1, SW2, SW3 は同じ VTPドメインが設定されています。SW1にてVLANを4つ(10, 20, 30, 40)作成してコンフィグを保存したところ、SW1<>SW3は自動的に同期してSW3に新しいVLANが4つ追加されました。現在、SW1<>SW2のVLAN設定は同期しない状況のため、設定変更を行なって自動同期するようにしたいと考えています。下記のNW構成図とSW1のステータスを参考に本件を実現するためのベストアンサーを2つ答えなさい。

  • A : SW2 = vtp server
  • B : SW1 = vtp transparent
  • C : SW2 = vtp Client
  • D : SW3 = vtp server

SW1 コンフィグ
hostname SW1
!
interface FastEthernet0/1
switchport mode trunk
!
interface FastEthernet0/2
switchport mode trunk
!
line con 0
!
line vty 0 4
login
line vty 5 15
login
!

!
!
!
!
end

SW2 コンフィグ
hostname SW2
!
vtp domain CAMO
vtp mode transparent
vtp password CAMO
!
interface FastEthernet0/1
switchport mode trunk
!
interface FastEthernet0/2
switchport mode trunk
!
line con 0
!
line vty 0 4
login
line vty 5 15
login
!
end

本日の回答 :

正解は【A と C】になります。

回答のポイントは「VTPアドバタイズと同期の仕組み」を正しく理解する必要があります。構成図 SW1は Serverモードで動作しているので、同期する方式は「Server or Client」となります。SW2は「Transparentモード=VTPアドバタイズメントを受信しても同期しない方式」のため、SW2の設定を「Server or Client」へセットすることにより、SW1<>SW2の同期が可能です。そのため、今回のケースでは【A と C】を選択することが正解となります。

VTP実施時の注意ポイントは「1. VTPを利用する場合、スイッチ間の接続はトランクポートにする」、「2. VTPの同期方式(Server, Client, Transparent)の違いについて」、「3. リビジョン番号=VLANの設定情報を置き換える法則」の理解が重要となります。

CCNAで勉強したけど「本番NWでVTPなんて本当に使われている?」と疑問に思った方も多いと思いますが、実はVTPを使うケースはレアです。SW同士でVLAN情報を伝達/共有する仕組みは一見便利に見えますが、今回のケースのように設定ミスや機器交換時の同期に失敗して「二次災害」が起こるケースが多いため、一般的には全てのCisco SWには「VTPモード=Transparent」がお約束となっています。(デフォルトのモードはServerとして動作しているので、意図しないエラーが発生しないようにご注意です!)

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