ネットワーク【3分】シンキング – DHCPあるあるのトラブル!

Cisco
カモフラ<br>(管理人)
カモフラ
(管理人)

ネットワーク(特にCisco)が大好きな皆様へCCNA/CCNP/CCIE試験で問われる【お題】をQuiz形式で出題致します。また、本ブログではCiscoさんが無償で提供する【Packet Tracer】や【GNS3】を利用しての簡単なシュミレーションと実際の業務で役立つワンポイントなども織り混ぜながら、皆さんが楽しめるコンテンツ(3分でサクッと読める内容)となります。

本日のお題 :

PC1はDHCPサーバ(Router_B)からアドレスを取得する構成となっているが、LANセグメント(172.16.1.0/24)から外部セグメントへの通信NGな状況が発生しています。本件の解決策を答えなさい。

  • A : no ip dhcp excluded-address 172.16.1.1
  • B : dns-server 2.2.2.2
  • C : no ip dhcp excluded-address 172.16.1.100
  • D : default-router 172.16.1.1

Router_A コンフィグ
hostname Router_A
!
interface Loopback1
ip address 1.1.1.1 255.255.255.255
!
interface GigabitEthernet0/0
ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
!
interface GigabitEthernet0/1
ip address 172.16.1.1 255.255.255.0
ip helper-address 2.2.2.2
!
router ospf 1
network 1.1.1.1 0.0.0.0 area 0
network 192.168.1.0 0.0.0.255 area 0
network 172.16.1.0 0.0.0.255 area 0
!
line con 0
line aux 0
line vty 0 4
login
!
end

Router_B コンフィグ
hostname Router_B
!
ip dhcp excluded-address 172.16.1.1
ip dhcp excluded-address 172.16.1.100
!
ip dhcp pool DHCP-RT
network 172.16.1.0 255.255.255.0
default-router 172.16.1.100
domain-name test.com
!
interface Loopback1
ip address 2.2.2.2 255.255.255.255
!
interface GigabitEthernet0/0
ip address 192.168.1.2 255.255.255.0
!
router ospf 1
network 2.2.2.2 0.0.0.0 area 0
network 192.168.1.0 0.0.0.255 area 0

!
!
end

本日の回答 :

正解は【D】になります。

回答のポイントは「DHCP Address Poolの設定」を正しく理解する必要があります。Router_BのDHCP Bindingを確認する限り、Client PC向けのアドレス(172.16.1.2)が払いだれているため、DHCP Relay は正しく動作している事がわかります。そのため、「DHCP Address Pool」でセットされている各種パラメータの値をチェックすると、どうやらデフォルトゲートウェアの設定「default-router 172.16.1.100」が、Router_A(Gi0/1)のアドレスとミスマッチしているため、この値を変更することで問題が解決できそうです。

DHCP絡みのトラブルは「1. ルーティング」「2. DHCP Relay」、「3. フィルタリング(ACL)」、「4. DHCPパラメータ」などスコープ範囲を見極めながらトラブルシューティングが必要となります。今回のケースのようにDHCP Relayされるセグメントに対して、DHCP Address Poolの設定周りもミスしやすいトラップとなりますので、「show ip dhcp binding / show ip dhcp pool」などパラメータ設定も併せて確認できる事が望ましいです。

CCNA/CCNPの出題パターンとしてNW機器のステータスからトラブルシューティングする問題がよく出題されます。また、トラブルシューティング能力は実機をどれだけ触った事があるのか?の経験値に依存するスキルとなるため、日頃からPacket Tracer/GNS3などを触る機会を増やすことが知識の定着・向上につながります。(すなわち、Cisco系の資格は実践力を重視した資格=スキルの証明に重点を置いています!)

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