CCIEを取得して年収1,000万を狙いたい!【この発想がちょっと間違いな理由を解説】

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カモフラ<br>(管理人)
カモフラ
(管理人)

IT業界のエンジニア(特にインフラ系)は資格取得を頑張っている方が多いです。短期間で「いろいろなジャンルの資格を複数取得=猛者」も多く、SNS上でも常にホットな話題となるのですが、そもそもIT資格はなんのために必要なのでしょうか? また、「高難易度の資格をゲットすると高年収が稼げるのでは?」と考える方もいますが、本当のところ、どうなんでしょうか? 今回はそんな「IT業界の資格取得に関する光と闇」についてご紹介致します。

本日の結論

IT資格=年収アップ、転職で有利となる対象は「駆け出しエンジニア」ぐらいです。
・IT資格(高難易度)をとっても大幅な年収アップは期待できない
・キャリアに一貫性(専門性)がない資格/実績では高年収は期待できない
・年収アップに必要な条件はシンプルに実績(業務経験)です

CCIEを取得したら本当に「年収1,000万」狙えるのか?

ある意味・IT業界の都市伝説となるのですが、過去にCisco最難関試験の「CCIEを取得すると年収1,000万は固い」と言われている時代もありましたが、これは完全にフェイクです。CCIEに関しては言えば、「その専門性と難易度から年収1,000万を稼ぐベテランエンジニアと同じ価値がある」と思われていましたが、所詮はITベンダー資格なため、日本企業ではCCIE取得済=高年収を出すところは「まず無い」です。

IT資格を取得するメリットは2つあると思います。1つ目は「本人のモチベーションアップ(スキル取得)」、2つ目は「転職・昇進のためにスキルの可視化(免許書の保持)」が多いのではないのでしょうか。ただ、資格取得のゴール設定が「仕事ができるようになる≠業務経験」ではない点は注意が必要です。あくまでIT資格というのは出題者がベストプラクティスを受験者に提供するだけであって、「実は業務に役立つ・役立たない知識」もたくさんありますので、臨機応変に捉える必要もあります!

こんな理由でIT資格を取得していない?(転職有利、新たなスキル、漠然と・・・)

スキルアップしたい、高年収をゲットしたい」を理由にIT資格マニアになっていませんか? 時代のトレンドに乗るだけがスキルアップではありません。SNS上ではクラウド資格(AWS, Azure, GCP)が大人気ですが、あなたが目指したいキャリアプラン・強み(コアコンピテンシー)にヒットしていますか?すなわち、「その道のExpertとして徹底的にそのスキルを伸ばす覚悟」はありますか?

なんとなくネットワークはCCNAを勉強して、クラウドもトレンドなのでAWSも勉強して、でもサーバ系も足りないのでLinuxも勉強して・・・な発想でキャリアプランを考えている方は要注意です。この理論は「実務経験が浅い=駆け出しエンジニア」の発想であり、いつまでたっても本当のコアスキル=高年収に向けた真のキャリアは身につかないと考えます。

仮にネットワーク知識しかなかったとしても「CCNP/CCIEクラスの深い知識+実績がある方」は総じて強く、コア技術が体の中に一本ある方はその後のキャリアアップもとても早いです。そのためにも「資格マニア」になるのだけはやめましょう!

エンジニア = キャリアの一貫性(専門性)が超重要

年収が500万を越えるまでに押さえておきたいのが「自分自身の中コアとなる専門スキルを1つ持つ!」が私の周りにいる優秀なエンジニアの必須条件です。

どちらのタイプのエンジニアが転職で成功すると思いますか?
①業務経験はネットワークしかありませんが、知識はCCIEクラスで即戦力
②Cisco/AWS/Oracle上位資格を複数取得済みのサポートエンジニア

転職市場でいま一番求められているのは①タイプであり、コアな専門スキルと業務経験がある人材はどの業界でもアツいオファーが多発しています。そのため、スタート時はあれこれ複数の技術知識を詰め込むのではなく「ネットワーク、クラウド、DB、サーバ、SW開発など」のどれかにターゲットを決めたのなら、その業界で「エキスパート(専門家)」と言われるまでは腰を据えてしっかり実績を出すことが重要です。あわせて、専門スキルと時代が求めるハイスキルを掛け合わせることにより、本当の高収入(外資へ転職=年収1,000万)へ道が広がっていくのだと感じます。(今の時代でも技術スキルに関しては多様性ではなく、コアな専門性が超重要です)

外の世界とツナガル=転職エージェントから市場価値を測る

ただ、人間は同じ環境に長くいると「年収・労働条件・将来性を比較したり、違う環境が羨ましく」もなったりします。だからといってすぐに転職するのが望ましいわけではないですが、キャリアアップするためのオススメは、「外部の人間とコミュニケーションをとって、自分自身の市場価値を常に把握する」ことが大切です。SNSや人材交流でメンターとなる方がみつかった方は非常にラッキーですが、一般的にはそのような巡り合わせは難しいので、有益な転職エージェントと良好な関係を築くのがおすすめです。

転職エージェントも大きく2種類いまして、「あなたを通じてすぐにでも転職先へぶっこみたい派」・「中長期なキャリアプランを話し合いながら、あなたをもっと高い市場へ売り込もうとする派」の2種類がおり、後者のタイプのエージェントと深く長い関係を作ることができるときっと素敵なメンターとなってくれること間違いなしです。ただ、そのようなエージェントはどこにいるのか?は運とあなたとの相性次第となりますので、事前に複数の転職サイトに登録を行ない、フィーリングが合う方をみつけてくださいが正解です。(ちなみにワタシは外資系 or ハイクラスしか転職を希望していないので、LinkedIn経由の外国人エージェントさんと長いお付き合いを継続しています!)

本日のおすすめ書籍

まとめ

今回は「CCIEを取得して年収1,000万を狙いたい!【この発想がちょっと間違いな理由を解説】」というテーマで「IT業界の資格取得に関する光と闇」について解説させていただきました。IT業界で活躍するためのスキルアップ(自己啓発)に資格取得はとても効果的な投資となりますが、自分自身の価値を高めて行くためにはスキルの一貫性(専門性)が必要です。すなわち、無作為にいろいろなジャンル=人気資格に手を出して「広く浅い知識」は投資効果が薄く、企業側からマイナス評価となってしまう場合もあるので注意が必要です。高年収を目指すなら終始スキルの一貫性を意識してキャリア開発を行いましょう。(ヤりたい事から理想の自分を逆算して必要なスキルを補完しよう!) 今回の記事を通じて、「IT業界の資格取得に関する市場評価やキャリア戦略」についてご理解が深まりましたら幸いです。

本日のおさらい

企業側はエンジニアのIT資格取得は自己啓発の1つと捉えている
キャリアに一貫性(専門性)のない資格/実績はマイナス評価もありうる
IT業界の年収アップ交渉は確かな業務実績が超重要です

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